2026年1月2日金曜日

社会保険・雇用保険の給付金関係で賃金登録をするとき、残業代とかはその月に支払ったとみなして計算するの?する給付、しない給付を一覧にして教えて!※離職票の賃金登録は例外(残業代戻す)


1. 結論

「賃金を“どの月に入れるか”は、給付ごとにルールが違います。

  • 雇用保険系(育児・介護・高年齢)“支払われた月”で判定(=支払月主義)。残業代も「その月に実際に支払われた賃金」として入ります。

  • 健康保険の休業給付(傷病手当金・出産手当金)…申請書の**“賃金欄”には「休業日(出勤していない日)に対して支払われたものだけ」**を書きます。**出勤日に対する残業代は“書かない/調整対象にしない”**扱いです。

  • 労災(休業補償給付など)事故前3か月間に“支払われた賃金総額”ベースで給付基礎日額を出します(賞与など3か月超ごと支給のものは除外)。


2. 思考プロセスと根拠(ステップごと)

ステップ1:論点整理
ご質問は「賃金登録(賃金の書き方・入れ方)で残業代などを“その月に支払った”扱いにするのか」「する給付/しない給付の一覧化」。

ステップ2:適用除外・前提の確認

  • 雇用保険の育児・介護・高年齢は、**各支給単位期間(または支給対象月)に“支払われた賃金”**で減額判定や要件判定を行う建付け(=支払月主義)。(根拠:厚労省Q&A・制度解説)厚生労働省+2厚生労働省+2

  • **健康保険(傷病・出産手当金)**の事業主記入欄は、申請期間中の“出勤していない日”に対して支払った賃金のみ記載。出勤日に対する残業代は記入不要と明示。(根拠:協会けんぽ「記入のポイント」「FAQ」)協会けんぽ+2協会けんぽ+2

  • 労災の給付基礎日額は、原則直前3か月に“支払われた”賃金総額÷歴日数(=平均賃金相当)。(根拠:厚労省ページ)厚生労働省

ステップ3:詳細な法的解釈(一次情報のみ)

  • 育児休業給付:休業開始時賃金日額=開始前6か月の総支給額(賞与除外)÷180。また、**支給単位期間に“支払われた賃金”**に応じて給付が減額/不支給。(根拠:厚労省Q&A・リーフレット)厚生労働省+1

  • 介護休業給付:同様に、単位期間に支払われた賃金が80%以上なら不支給(=支払月で判定)。厚生労働省

  • 高年齢雇用継続給付:**「支給対象月中に支払われた賃金」で判定。解説資料でも「各月に実際に支払われた賃金」**と注記。厚生労働省+1

  • 傷病手当金出勤していない日に対する支払いがある日は減額出勤日に対する残業代は記入不要と明示(=“残業代を申請賃金欄へ入れない”)。協会けんぽ

  • 出産手当金賃金欄は「申請期間中に出勤していない日に対して支給した手当等」を細かく記載。「賃金計算期間に支給した賃金の総額」は記入不要残業代(出勤日分)は記入不要と例示。(根拠:協会けんぽ「記入のポイント」)協会けんぽ

  • 労災:給付基礎日額=事故(または直前賃金締切)前3か月に“支払われた賃金”ベース。賞与など3か月超ごとのものは除外。(根拠:厚労省ページ)厚生労働省


3. 早見表(「支払月みなし」=その月に支払ったとみなすか)

制度・給付賃金登録の基本残業代の扱い典拠
育児休業給付(雇用保険)**支給単位期間に“支払われた賃金”**で減額判定/開始前6か月の総支給額で基礎設定(賞与除外)含む(その期間に支払われた残業代は賃金に含まれる)厚生労働省+1
介護休業給付(雇用保険)**単位期間に“支払われた賃金”**で80%基準判定含む厚生労働省
高年齢雇用継続給付(雇用保険)**支給対象月に“支払われた賃金”**で低下率・支給率判定(「実際に支払われた賃金」)含む厚生労働省+1
傷病手当金(健康保険)申請書の賃金欄=“出勤していない日”に対して支払ったものだけ記入。出勤日に対する賃金は記入不要出勤日に対する残業代=記入しない/調整対象協会けんぽ
出産手当金(健康保険)申請書の賃金欄=休業期間中の固定手当・有給などのみ記入。賃金総額の転記は不要出勤日に対する残業代=記入しない協会けんぽ
労災:休業(補償)給付 等**事故前3か月に“支払われた賃金総額”**で給付基礎日額を算定(賞与など3か月超は除外)含む(時間外手当等は原則賃金に含む)厚生労働省

まとめると:

  • “支払月主義”で見る代表雇用保険(育児・介護・高年齢)労災(平均賃金ベース)

  • “休業日対象だけ”を書く代表傷病手当金・出産手当金残業代は書かない)。


4. 根拠資料一覧(一次情報・公的機関)

  • 厚生労働省「Q&A~育児休業等給付」:休業開始時賃金日額の定義・賞与除外、支払賃金による減額判定。厚生労働省

  • 厚生労働省リーフレット「育児休業期間中に就業した場合の育児休業給付金の支給について」:単位期間内の支払賃金で減額判定。厚生労働省

  • 厚生労働省「Q&A~介護休業給付」:支払賃金が80%以上で不支給。厚生労働省

  • 厚生労働省「Q&A~高年齢雇用継続給付」:支給対象月中に支払われた賃金厚生労働省

  • 沖縄労働局資料「高年齢雇用継続給付」(注意書):「各月に実際に支払われた賃金」定義。都道府県労働局

  • 全国健康保険協会「傷病手当金支給申請書の記入のポイント」「FAQ」:出勤していない日に対する支給のみ記入/残業代は記入不要協会けんぽ+1

  • 全国健康保険協会「出産手当金 支給申請書の記入のポイント」:休業期間中に支払った固定手当・有給などのみ記入、総額転記は不要、残業代は記入不要協会けんぽ

  • 厚生労働省「休業(補償)等給付の計算方法」:給付基礎日額=平均賃金(直前3か月“支払われた賃金”)厚生労働省


5. 注意事項・リスク

  • 賞与の扱い:育児・介護の6か月賃金や労災の平均賃金は、賞与(3か月超ごと支給)は除外が原則。支払明細で区分を確認。厚生労働省+1

  • 締日・支払日のズレ:雇用保険は**“支払われた月”**で見るため、末締翌月払い等の実務では「どの月に支払われたか」で集計する。

  • 傷病・出産手当金の“賃金欄”の書き過ぎ出勤日に対する残業代を誤って記入すると不必要な減額につながるおそれ。記入要件(休業日対象のみ)を厳守。協会けんぽ+1

  • 高年齢給付の“みなし賃金”:低下率判定はみなし賃金を用いるが、支給額は“実際に支払われた賃金”×支給率。判定と支給額計算の基礎が違う点に注意。都道府県労働局

  • 様式改定・数値改定:上限額・割合等は毎年8/1改定などがある(高年齢・介護等)。最新様式・最新版Q&Aで確認。ハローワーク+1


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