2026年1月2日金曜日

有給休暇の年5日取得について、中途入社で2024年8月1日に入社日に10日付与して、その後は会社の規定による一斉付与で2025年4月1日に有給を11日付与しました。その場合、年5日取得は2024年8月~2024年7月に5日、2025年4月~2026年3月に年5日で、要するに2026年3月までに10日とれていればいいの?

結論

いいえ、「2026年3月までに10日」ではなく9日以上で足ります。
理由は、年5日義務は「付与日(基準日)から1年」の区間ごとに課されますが、途中で一斉付与に切り替えて期間が重複した場合は、重複を考慮して“通算(月数按分)”で管理してよいと厚労省が明示しているからです。今回(2024/8/1に10日付与 → 2025/4/1に一斉付与で11日)は、義務期間のユニオンが20か月(2024/8/1~2026/3/31)となるため、20÷12×5=8.33… ⇒ 端数切上げで9日が目安となります。
(根拠:労基法39条7項「付与日から1年以内に5日」・厚労省リーフレットの
重複期間は月数按分で可
の記載。)e-Gov 法令検索+1


思考プロセスと根拠

ステップ1:論点整理

  • 起点が2つ(2024/8/1付与、2025/4/1付与)あるケースで、年5日義務をどう数えるか

ステップ2:適用除外の確認(簡易判定)

  • 対象者は「10日以上付与」された労働者。今回はいずれの付与でも10日以上のため対象check-roudou.mhlw.go.jp

ステップ3:詳細な法的解釈と計算(本質分析)

  • 法令(文理解釈):使用者は、年休を付与した日(=基準日)から1年以内に5日を取得させる義務(労基法39条7項)。e-Gov 法令検索

  • 公式解説(厚労省)

    • 前倒し付与や一斉付与で次回付与が早まると、「5日を取得させねばならない期間」が重複する。

    • 重複がある場合は、重複を含む通算期間に対して、月数按分(=12か月で5日基準)で必要日数を算出することも認められる(資料中の具体例:21か月→9日)。厚生労働省

  • 本件への当てはめ

    1. 第1基準日:2024/8/1 → 義務期間:~2025/7/31(12か月)

    2. 第2基準日(一斉付与):2025/4/1 → 義務期間:~2026/3/31(12か月)

    3. 重複:2025/4/1~2025/7/31(4か月

    4. ユニオン(通算):2024/8/1~2026/3/31=20か月

    5. 必要取得日数=20÷12×5=8.33… ⇒ 9日端数は切上げで実務運用)。
      よって、2026/3/31までに9日以上取得させれば義務履行と整理できます。厚生労働省


根拠資料一覧

  • 労働基準法 第39条7項(「付与日(基準日)から1年以内に5日」)|e-Gov法令検索 e-Gov 法令検索

  • 厚生労働省リーフレット「年5日の年次有給休暇の確実な取得」:重複期間が生じた場合の“月数按分による通算”が可能との明記(例:21か月→9日)。該当箇所。厚生労働省

  • 厚労省/労働局解説ページ(年5日義務の基本) 都道府県労働局所在地一覧+1


注意事項・リスク

  • 方法の明文化:重複時の通算(月数按分)を採用する旨を就業規則や社内運用マニュアルに明記し、監督署調査時に**根拠資料(厚労省リーフレット)**を提示できるようにしておくと安全です。厚生労働省

  • 取得日のカウント時間単位年休は年5日義務に算入不可(1日・半日のみ算入)なので、通算で9日を満たす際もこの制約に注意。厚生労働省

  • 計画年休・労働者請求分の控除:労働者が自ら取得した日数や計画年休は、義務の5日から控除できます(「既に5日以上取得済みなら時季指定不要」)。厚生労働省+1

  • 前倒し付与の継続要件:前倒しや一斉付与に切替えた場合、次年度以降も同じ又はそれ以上の前倒しが必要とされる点を失念しないこと。厚生労働省

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