2026年3月20日金曜日

令和8年2月に入社した場合、令和7年分のマル扶は回収する必要ありますか?

 

  1. 結論
    令和8年2月入社(=令和8年に初めて給与を支払う)であれば、原則として「令和7年分(2025年分)のマル扶(扶養控除等申告書)」を会社が回収(提出させる)必要はありません。
    会社として必要なのは、「令和8年分(2026年分)」のマル扶を、入社後“最初の給与支払日の前日まで”に提出してもらうことです。 (根拠:扶養控除等(異動)申告書の提出期限、出典:国税庁 (国税庁))


  1. 思考プロセスと根拠

ステップ1:質問の論点整理

  • 「マル扶」= 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(源泉徴収税額表の甲欄適用等に使う年次の申告書)。

  • 論点は、「入社年(令和8年)ではなく、前年(令和7年)分を新入社員から提出させる義務があるか」。

ステップ2:適用除外・要件の簡易判定(ここで結論が出ます)

  • 扶養控除等申告書は、“その年に給与を支払う給与支払者”へ、その年の最初の給与支払の前日までに提出する仕組みです。中途就職でも同じです。

    • (根拠:提出期限のルール、出典:国税庁 A2-1 (国税庁))

    • (根拠:令和8年分様式の注意書き(令和8年の最初の給与支払日の前日までに提出)、出典:国税庁 令和8年分申告書PDF (国税庁))

→ よって、令和8年2月入社で、貴社が令和7年中に給与を支払っていない前提なら、貴社が回収すべきなのは 「令和8年分」であり、「令和7年分」を回収する実務・制度上の必要性は基本的にありません

(参考:同一の給与支払者に前年も提出していて異動がなければ「異動なし」の簡易な申告書で足りる、という位置づけになっています。=前年分が関係するのは“同一支払者で連年提出している場合”が中心です。)
(根拠:前年提出分から異動がない場合の簡易提出の取扱い、出典:国税庁 令和8年分申告書PDF (国税庁))

(補足)同時に2か所以上で給与がある場合

  • 扶養控除等申告書を提出している給与=主たる給与(甲欄)、それ以外=**従たる給与(乙欄)**という整理です。

  • 入社時に「主たる勤務先かどうか」を確認し、必要なら「従たる給与についての扶養控除等申告書」も検討、という流れになります。
    (根拠:主たる給与・従たる給与と甲欄乙欄、出典:国税庁 No.2520 (国税庁))

ステップ3以降

  • ステップ2で結論が確定するため、省略します。


  1. 根拠資料一覧(公的資料)

  • 国税庁「A2-1 給与所得者の扶養控除等の(異動)申告」 (国税庁)

  • 国税庁「令和8年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(PDF)」 (国税庁)

  • 国税庁「令和8年分 給与所得者の扶養控除等申告書(簡易な申告書)(PDF)」 (国税庁)

  • 国税庁「No.2520 2か所以上から給与をもらっている人の源泉徴収」 (国税庁)

  • (保存義務の参考)国税庁「No.2503 給与所得者の扶養控除等申告書等の保存期間」 (国税庁)


  1. 注意事項・リスク

  • 「令和7年分を回収しない」=「令和8年分を不要」ではありません。 令和8年分は、最初の給与支払日の前日までに確実に回収しないと、源泉徴収で甲欄適用ができず実務が崩れます。 (根拠:提出期限、出典:国税庁 (国税庁))

  • 従業員が**他社にも勤務(副業・転職の端境期など)**している場合、どこが主たる給与かで、提出すべき申告書(通常のマル扶/従たる給与用)や源泉区分が変わります。 (根拠:主たる給与・従たる給与、出典:国税庁 (国税庁))

  • もし会社が令和7年分の申告書をすでに受領している場合は、「提出を受けた申告書」の保存義務(原則7年)など管理面の論点が出ます。 (根拠:保存期間、出典:国税庁 (国税庁))

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