2026年1月2日金曜日

従業員は9/10入社だけど9/3に社内行事があり任意で参加をしてもらったら その分の賃金等はお支払いする予定ですが、雇用年月日は9/3にすべきか?

 結論

多くのケースでは「10/3(社内行事に参加し、対価を支払う日)」を雇用年月日(=雇入れ日)にするのが適切です。
理由は、雇用保険・社保ともに「実際に使用関係が生じて労務の提供が始まった日」を起点に資格取得日を決めるためで、試用・研修・社内行事でも、指揮命令の下で労務提供があり対価を支払うなら、その日が“雇い入れた日”と整理されるからです(根拠:雇用保険記載要領「試用・研修も雇入れ初日を記入」/年金機構「事実上の使用関係が発生した日」)。 法令検索+2都道府県労働局+2

例外:完全に任意参加の懇親イベントで、労務提供・指揮命令がなく、支払うのが**恩恵的な謝礼(賃金性なし)**にとどまるなら、10/10のままでも足りる余地があります。もっとも、線引きは事実認定次第で、賃金性・指揮命令・業務関連性があれば10/3起算が無難です。 〖公式〗弁護士法人 ロア・ユナイテッド法律事務所 | 東京都港区虎ノ門


思考プロセスと根拠

ステップ1:論点整理

  • 10/3の任意参加イベントに参加させ、賃金等を支払う予定。

  • 「雇用年月日(雇入れ日)」を10/10のままにできるか、10/3へ修正すべきか。

ステップ2:適用除外の有無(簡易判定)

  • 雇用保険:資格取得届の「資格取得年月日」は原則“雇い入れた日”試用・研修期間中の労働者も同様と明記(=実際に就労開始した日)。(根拠:[雇用保険被保険者資格取得届・記載要領]、出典:e-Gov 掲載様式注記「11欄は試用・研修を含む雇入れの初日」)。 法令検索

  • 健康保険・厚生年金:資格取得は**「適用事業所に使用されるようになった日=事実上の使用関係が発生した日」**で、契約締結日や発令日と一致しないことがある(年金機構の一次情報)。 年金事務所
    → よって、10/3が実質的に“使用関係の開始日”に当たるなら、10/3起算が原則。

ステップ3:詳細な法的解釈(一次情報のみ)

  • 雇用保険(被保険者資格取得)

    • 記載要領は一貫して「資格取得日は雇入れ初日」「試用・研修でも雇入れ初日」と指示。(根拠:[神奈川労働局 記入例PDF]、[厚労省様式注記PDF])。 都道府県労働局+1

  • 社保(健保・厚年)

    • 事実上の使用関係が発生した日」を起点と明示。試用・研修でも使用関係があれば取得(年金機構)。 年金事務所

  • 入社前イベントの例外可能性(任意・恩恵的)

ステップ4:自己批判・リスク検討

  • 賃金性の判断が核心:支給予定の「賃金等」が時給・日当としての対価か、恩恵的謝礼かで結論が変わり得る。証憑(稟議・通知文・支給名目)で賃金性が強ければ10/3起算が安全。 都道府県労働局

  • 指揮命令・業務関連性:社内規律に従い、集合時刻・プログラム・安全配慮等の指揮命令下で、内容が業務関連(研修・実作業)なら雇用関係性が強い。逆に懇親のみ・完全自由参加であれば、10/10のままでも成り立ち得るが、文書化が必須〖公式〗弁護士法人 ロア・ユナイテッド法律事務所 | 東京都港区虎ノ門

  • 遡及実務の負荷:10/3起算とするなら、

    • 雇用保険:資格取得日=10/3で届出(翌月10日期限)。遅延時は遡及で提出・確認。 厚生労働省

    • 社保:資格取得日=10/3で届出(被保険者資格取得届)。 年金事務所

    • 給与:10/3分の賃金(最賃等の適法性を確認)・源泉・保険料控除の起算。

  • 労災リスク:入社前名目でも実態が労務提供なら労災適用の射程に入る(判断は個別事実による)。 〖公式〗弁護士法人 ロア・ユナイテッド法律事務所 | 東京都港区虎ノ門


実務対応の指針(チェックリスト)

  1. 事実認定

    • 参加は本当に任意か(案内・当日の扱い)。

    • 当日の内容:研修/業務か、懇親・式典か。

    • 指揮命令(集合・服装・指示・評価)の有無。

    • 支給の性質:**賃金(時給・日当)**か、謝礼・実費か。

  2. 10/3が“使用関係の開始”に当たるなら

    • 雇用保険:資格取得日=10/3で届出。就業実績のエビデンス(出勤簿、指示文書、支給明細)を保管。 都道府県労働局+1

    • 社保:資格取得日=10/3で取得届。年金機構の基準(事実上の使用関係)に合致。 年金事務所

  3. 10/10のままとする場合(任意・非労務)


根拠資料一覧(一次情報)


注意事項・リスク

  • “任意”の実態が問われます(形式的な任意表示だけでは足りません)。案内・当日の運営・評価・不参加不利益の有無まで含めて証拠整備を。

  • 支給名目の明確化:賃金として支払えば最賃・割増・源泉・社保料の対象。謝礼にするなら労務性がないことを裏付け、税務・社保の整合を確認。

  • 万一の事故:10/3時点で実態が労務提供なら労災適用の対象になり得ます。

  • 届出期限:雇用保険は資格取得日の属する月の翌月10日。10/3起算なら11/10が提出期限です(東京等の手引・周知)。遅れる場合は遡及相談。 厚生労働省


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