結論
マル扶(給与所得者の扶養控除等〔異動〕申告書)に「16歳未満の扶養親族」を記載するのは、主に“個人住民税”の判定・賦課のためです。
所得税では16歳未満は控除対象外ですが、住民税では「扶養親族等の数」に16歳未満も数えるため、所得割・均等割の非課税判定額などに直接影響します。したがって、従業員の住民税(翌年度課税)を正しく判定する必要があるケースでは必ず記載が必要です。国税庁+2国税庁+2
思考プロセスと根拠
ステップ1:論点整理
-
質問は「16歳未満(年少扶養)をマル扶にいつ・なぜ書くか」→年末調整(所得税)ではなく、翌年度の個人住民税のために必要かを確認。
ステップ2:適用除外の有無(簡易判定)
-
国税庁様式(令和7年分)には**「住民税に関する事項」として「16歳未満の扶養親族」欄**が明記されています(=所得税の控除対象ではないが、住民税用途で市区町村に送る情報)。国税庁+1
→ よって、住民税に関わる判定が生じる従業員では記載が必要。
ステップ3:詳細な法的解釈(一次情報のみ)
-
住民税で16歳未満が数えられる場面
-
非課税判定の基準において、「同一生計配偶者・扶養親族の人数」に16歳未満も含めてカウント(自治体の公式案内に明記)。具体的には、例えば東京23区では、
-
均等割非課税:合計所得金額が35万円×(本人+同一生計配偶者+扶養親族の合計人数)+31万円以下 などの式で判定(※条文に基づく自治体条例運用)。ここでの「扶養親族」には16歳未満を含むと明示。東京税務局
-
-
所得割非課税の判定でも同様に、人数×35万円+一定額の式で判定(自治体告知)。広島市公式サイト+3東京税務局+3大阪市公式サイト+3
-
-
会社実務で“いつ必要”になるか(典型ケース)
-
年末調整との関係(整理)
-
年末調整=所得税の手続。16歳未満は所得税の扶養控除の対象外。一方で、同じマル扶の情報が市区町村へ送付され、翌年度の住民税賦課に使われるため、16歳未満欄の記載が必要になる。国税庁
-
「16歳未満の年少扶養」を書く“具体ケース”まとめ
-
従業員本人の所得が低めで、翌年度の住民税が非課税になる可能性がある場合
例:配偶者+子(16歳未満)を扶養しており、合計所得金額が自治体の非課税判定式以下になり得る。東京税務局 -
年内に出産・同居開始など家族増があった場合(翌年度の住民税判定に反映)国税庁
-
住民税の申告免除者(給与のみ等)でも、給与支払報告書経由で賦課されるため、会社はマル扶により家族数(16歳未満含む)を収集しておく必要。財務省
根拠資料一覧
-
国税庁「令和7年分 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」(様式:住民税に関する事項/16歳未満の扶養親族欄あり)https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/2025bun_01.pdf 国税庁+1
-
東京都主税局「個人住民税|非課税」(16歳未満を含めた人数で非課税判定の式を提示)https://www.tax.metro.tokyo.lg.jp/kazei/life/kojin_ju 東京税務局
-
大阪市/京都市/広島市 各公式ページ(所得割・均等割非課税の公式式の例示。人数項に扶養親族を含める運用)
-
財務省(改正説明):扶養親族等申告書・申告義務の取扱い等(住民税側の制度整備)https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2025/explanation/PDF/p0923-0969.pdf 財務省
注意事項・リスク
-
自治体ごとの“定数(+31万円/+32万円等)”は条例差があります(東京都と政令市等で差異)。従業員の住所地の自治体式で判定が必要。東京税務局+2大阪市公式サイト+2
-
年末調整では控除額に使わないため、「所得税で控除される」と誤解させない運用・説明が必要(住民税用途である旨を周知)。国税庁
-
家族の異動が年末近くでも、翌年度住民税に直結するため、マル扶の異動届の回収漏れに注意。国税庁
-
2025~2026年の源泉事務改正(源泉控除対象親族の導入)によりマル扶の設計・確認事項が更新されています。所得税側の記載要件と住民税欄を混同しないこと。国税庁
0 件のコメント:
コメントを投稿