結論
年末調整は不要です。
ご質問のケース(2025年1月~12月に給与の支払も支払確定も一切ない=無給休職・無支給)は、年末調整の対象となる給与が存在しないため、年末調整の実施は不要です。
また、その年に最初の給与の支払(支払確定を含む)がない以上、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」(いわゆるマル扶)の提出も不要です(提出時期は“最初の給与支払日の前日まで”)。 国税庁+1
思考プロセスと根拠(ステップごと)
ステップ1:論点整理
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年内に一度も給与を支払っていない/支払確定もない従業員の年末調整要否
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その場合のマル扶提出要否
ステップ2:適用除外の有無(簡易判定)
国税庁は、年末調整の対象となる給与を「その年1/1~12/31に支払うことが確定した給与」と定義(実払の有無は不問、未払でも“支払確定”なら対象)。したがって、支払も支払確定もないなら対象外=年末調整不要。 国税庁+1
ステップ3:詳細な法的解釈と実務あてはめ
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(1) 年末調整の対象範囲
「年末調整は、その年最後に給与を支払うときまでにマル扶を提出している一定の人について行う」「対象はその年中に支払うことが確定した給与」と明示。支払確定のない無給期間のみの在籍者は対象外。 国税庁 -
(2) マル扶の提出時期
マル扶は「その年の最初に給与の支払を受ける日の前日までに提出」とされ、当年に“最初の支払”が存在しない場合は、当年分の提出要否は生じない(次に支払が再開される年の最初の支払前日までに提出)。 国税庁
以上より、2025年中に支払・支払確定がゼロであれば
① 年末調整不要/② 2025年分マル扶の提出も不要——が結論です。
根拠資料一覧
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国税庁|No.2668 年末調整の対象となる給与(「その年に支払うことが確定した給与」が対象、未払でも確定なら対象)
国税庁 -
国税庁|令和7年分 年末調整Q&A(収入(支払)確定日の考え方)
国税庁 -
国税庁|A2-1 給与所得者の扶養控除等(異動)申告(提出時期:最初の給与支払日前日まで)
国税庁
注意事項・リスク
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「未払でも“支払確定”なら対象」:就業規則・労使合意等により当年分の給与の発生が確定していて、たまたま翌年払いになっているだけの「未払計上」がある場合は、当年の年末調整の対象になります。**“支払確定の有無”**を必ず確認してください。 国税庁
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年中に一度でも支払があった場合:たとえ12月に支払がなくても、年内最後の支払時に年末調整が必要です(一般原則)。 国税庁
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マル扶の社内運用:法令上は上記のとおりですが、社内実務として毎年の様式回収を一律運用している会社もあります。徴求の可否は社内規程・実務運用に従ってください(ただし法的提出義務は“最初の支払前日まで”)。 国税庁
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源泉徴収票の交付:当年の支払がゼロなら、通常は源泉徴収票の交付も不要です(交付義務は「給与の支払がある者」について発生)。必要性が疑問な場合は税務署の個別照会で確認を。
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